建物の耐用年数

今回は建物を取得したときにどの耐用年数の決定方法について解説します。
建物の耐用年数はその建物の用途と構造によって異なってきます。
主な建物の耐用年数を一覧表にまとめましたのでご参照ください。
主な建物の耐用年数表.pdf
建物の用途は難しくないと思いますが、構造が少しやっかいですね。
いずれにしても構造は建物の登記簿謄本で確認するのが一番簡単で間違いない方法です。
この中で、違いが分かりにくいのが
金属造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造の区分と、木造、木造モルタル造の違いです。
金属造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造は、
一般的には、
金属造はS造
鉄筋コンクリート造はSR造
鉄骨鉄筋コンクリート造はSRC造
と呼ばれている構造が該当します。
それぞれ、金属の骨格だけで造るのか、コンクリートで造るのか、コンクリートで造るとしたらその中に鉄筋を張り巡らせるのか、それとも鉄筋に加え鉄骨を張り巡らせるのか、といった構造の違いがあるようで、実際の耐用年数もだいぶ異なるようです。
金属造りの場合の骨格材の肉厚は、構造図等から読み取ることができるのですが、なかなか図面と向き合うのも難しいので、素直に施工業者に問い合わせなどして対応するのがよいかもしれません。
木造、木造モルタル造は、木骨にモルタル(セメントのようなもの)を塗って造るのが木造モルタル造で、そうでないものが木造と考えられます。
しかし、現在では、登記簿謄本上、「木造モルタル造」となっている建物はほとんど無いと思います。
モルタルを使った造りでも「木造」と登記されていることがほとんどなのだそうです。
この場合、登記簿謄本のとおり、「木造」の耐用年数を使用した方が無難であると考えられます。
【参考】https://www.keisan.nta.go.jp/survey/publish/30930/faq/30975/faq_32957.php
