消費税増税に伴う現金給付はバラマキか?


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来年4月の消費税増税に伴う低所得者対策として、総額3千億円の現金給付を行うことが検討されています。


この、現金給付を巡り、バラマキとの批判が少なくありません。


しかし、この消費税と現金給付のセットは実は理にかなった施策といえます。
単純にバラマキと言うのは早計かも知れません。


消費税は、全ての人に一律の税率を課す税金なので、高所得者に高い税率を課す仕組みの所得税等と比べて公平感に乏しい税金といえます。(これを逆進性といいます。)


現金給付は、この逆進性に対応する施策です。
以下、例を使って見てみましょう。


【例】
話を簡単にするために、世の中の税金が消費税だけであったと仮定します。
A:年収1,100万円、全額を消費税が課税される生活費として使う。
B:年収330万円、全額を消費税が課税される生活費として使う。
消費税率は10%


この場合、Aの納める税金は
1,100万円÷110%×10%=100万円(年収に対する税率約9%)

Bの納める税金は
330万円÷110%×10%=30万円(年収に対する税率約9%)


年収が大きく違うAもBも同じ税率で税金を納めており公平感がありません。
これが逆進性です。


ここに、低所得者対策として、Bに対して10万円の現金給付を行ったとします。


すると、Bの納める税金は
330万円÷110%×10%-10万円=20万円(年収に対する税率約6%)


このように、ある程度年収に応じた累進課税のような効果を生み出すことができます。


可能であれば生活必需品に対する軽減税率を導入することで逆進性に対応することが望ましいとは思いますが、これは実務的な負担がとても大きい施策です。


とりあえずの方法ではありますが、消費税の逆進性という欠点に対応する簡便な方法として、現金給付はそれほど悪い施策ではないと考えられます。




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