従業員に対する通勤手当は課税仕入れ!

従業員は「事業者」ではないため、給与は消費税法上は不課税取引となります。
ただし、給与の支給項目に「通勤手当」がある場合、これは課税取引になります。
通勤手当は、従業員の通勤のための交通費を、従業員を通して会社が直接支払っているという考え方をするためです。
通勤手当について、所得税法上非課税とされる金額を超えている場合であっても、通勤のために必要な範囲であれば、その全額が課税仕入れに該当するものとして取り扱われます。
従って、給料手当等の勘定科目に通勤費も含めて仕訳している場合には不課税部分と課税部分に分けて処理する必要がありますので、注意が必要です。
なお、似たような支給項目で、住居手当等についても同様のことが言えるのではないかと問題になることがあります。
しかし、この住居手当は、事業者の事業遂行上直接必要なものとはいえず、通常の給与と同様の性格が強い手当です。
また、そもそも住宅の賃料は非課税取引です。
従って、住居手当は課税仕入れには該当しません。
【参考】http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shohi/16/04.htm
