ダブルアイリッシュ・ウィズ・ア・ダッチサンドイッチを考える①

appleやgoogle、amazon等のアメリカ企業が採用する節税スキームの一つにダブルアイリッシュ・ウィズ・ア・ダッチサンドイッチというものがあります。
このスキームにより、これらの会社が支払っている法人税は実態と比べるとかなり少なくなっています。
(googleに至っては数パーセント程度しか支払っていないといわれています。)
その是非はともかくとして、今回から数回にわたり、このダブルアイリッシュ・ウィズ・ア・ダッチサンドイッチのスキームについて解説していきます。
まずこのスキームの言葉の意味ですが、
ダブルアイリッシュは、「アイルランドに子会社を2つ作る」という意味で、
ダッチサンドイッチは、「オランダを経由する」という意味です。
このスキームの全体像を図にすると以下のようになります。

このスキームでは、最終的にはバミューダ諸島やバージン諸島等のタックスヘイブン国に課税が帰属するようにして納税を回避するわけですが、ここでポイントとなるのが、以下の3点です。
①なぜアイルランドの会社をつかうのか?
②なぜアイルランドの会社は2社必要なのか?
③オランダの会社を経由するのはなぜか?
次回以降、この3点について検討していきます。
