日本版ISA(NISA:ニーサ)について

今回は、平成25年度税制改正の中でも注目度の高い、日本版ISA(以下NISA)について解説します。
NISAとは、証券会社等に開設したNISA口座内において発生した、上場株式に係る配当所得、譲渡所得の所得税、個人住民税が非課税になる制度です。
NISA口座が利用できるのは、2014年1月1日からですが、すでに口座開設予約等を受け付けている証券会社等もあります。
NISAについて、よくあるご質問をまとめると以下の通りです。
Q.今現在、証券会社の口座に保有している株式をNISA口座に移したい。
A.既に保有している株式等をNISA口座に移すことはできません。
この制度の対象となるのは、新規にNISA口座を通じて購入した株式等です。
Q.NISA口座で生じた譲渡損失等と他の口座で生じた譲渡益等を損益通算することはできますか。
A.NISA口座と他の口座の損益通算はできません。
NISA口座内では、譲渡益等は非課税となる一方で、売買損失はないものとして取り扱われます。
Q.非課税となる限度額はありますか。
A.NISA口座の非課税投資額は毎年100万円とされています。
この非課税投資額は、あくまで購入時の投資価額で判定するため、その後の時価の変動等は考慮しなくて大丈夫です。
Q.非課税限度額は繰り越しできますか。
A.NISA口座の非課税投資額は繰り越しできません。
未使用分があっても、翌年度の非課税投資額は100万円となります。
その他、日本証券業協会から出されている『NISA(少額投資非課税制度)に関するQ&A』(PDF)が参考になります。
