重要性が乏しくなった勘定科目の比較情報の表示方法


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前事業年度において重要性があり独立掲記していた勘定科目について、当期は重要性が乏しくなり「その他」に含めて表示することとした場合、有価証券報告書上の比較情報(前事業年度の情報)はどのように表示すればよいでしょうか。


「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」により、現在は財務諸表の表示方法を変更した場合は、比較情報(前事業年度の情報)についても新たな表示方法に従い、財務諸表の組み替えを行うこととされています。


従って、当期「その他」に含めることとした勘定科目については、比較情報上も該当の勘定科目を「その他」に含めて表示するように組み替える必要があります。


例えば、昨年度の特別損益項目が固定資産売却損1,000、その他の特別損失50であり、P/L上、以下の様に表示されていたとします。

<特別損失>
固定資産売却損 1000
その他 50
特別損失計 1050


当年度の、特別損失の項目が減損損失2,000、固定資産売却損30であり、固定資産売却損を「その他」として表示するよう表示方法を変更したとすると、比較情報も含めた表示は以下の様になります。

前年度   当年度
<特別損失>   <特別損失>  
減損損失   減損損失 2000
その他 1050   その他 30
特別損失計 1050   特別損失計 2030


また、当年度固定資産売却損が0となった場合については、先に見たようなその他に含めるという表示の変更は行っていませんので、表示の組み替えは行いません。
従って、当年度の数値を「-」、比較情報を昨年度通りに表示することになります。


前年度   当年度
<特別損失>   <特別損失>  
固定資産売却損 1000   固定資産売却損
減損損失   減損損失 2000
その他 50   その他
特別損失計 1050   特別損失計 2000


【参考】会計制度委員会研究報告第14「比較情報の取扱いに関する研究報告(中間報告)」Q8




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